消費モデルと投資モデル

(2006-12-19)

この前、私の知っている学生が、大学の入学広報のために活動する学生アドバイザーとして働いているところを見かけて、ちょっと驚いた。

また昨日は、短期留学生のために日本語会話の支援などを行うアシスタントをやった学生の話を聞いた。

それから、岡山大学で行われている学生参画型の授業改善について講演を聞く機会もあった (リンク: 学生・教職員教育改善委員会)。

それらが連鎖的に頭の中をかけめぐって、この記事を書いているのだけれど、学生がこのような活動に参加する動機について、どのような説明がありうるかということで、ふとひらめいた。

学生は授業料を払って大学で学ぶ機会を得た。その時間を効率よく学習・研究やさまざまな活動に充て、今現在の高い満足を得る、というのが消費モデル。

学生は自分が成長するために大学に入ることを選んだ。授業料を払うのも学習・研究するのもこうした活動に積極的に身を投じるのも将来の成長した自分に向けての投資である、というのが投資モデル。

そんなことを妄想しながらググってみると、経済学の分野では、ボランティア行動の要因について、このような二つの異なるモデルに基づく実証的研究があることがわかった (Menchik, P. L. and Weisbrod, B. A., “Volunteer labor supply,” Journal of Public Economics 32-2 (1987): 159-183)。この研究のことがどこかで刷り込まれていたのかもしれない。今度読んでみよう。

(付記) 成長のための自己投資、というのは、カッコイイけれど、それに関わる人々からすれば、少し寂しい気もする。もう少し考えを進めてみたい。

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