筑紫哲也氏の訃報に接して

(2008-11-07)

asahi.com(朝日新聞社):筑紫哲也さん死去 NEWS23前キャスター 73歳 - おくやみ

筑紫哲也編集長時代の『朝日ジャーナル』は、まだインターネットもなく情報格差の大きい地方都市に住む高校生にとって、東京の流行文化の貴重な情報源だった。もちろん他にもいろいろ雑誌や書籍、レコード、ラジオなどにも接してはいたが、大手新聞社から発行され、近所のスーパーの雑誌コーナーでも読める最も手直なメディアだったことは間違いない。この雑誌がフォローした「ニューアカ」ブームに触れなかったら、人文系の学問に興味を抱くこともなかったし(それまではどちらかというと理系少年だった)、「宗教学」などという学問があることを知ることもなかっただろう。

もう一つ思い出すのは、坂本弁護士一家殺害事件のきっかけとなったとされるTBSオウムビデオ問題の検証報道で、筑紫氏が言った「TBSは死んだ」という言葉である。あれから10数年が経ち、マスメディアは変わったのだろうかと思ってしまう。

ご冥福をお祈りします。

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