ラフカディオ・ハーン『心』

(2018-06-01)

ラフカディオ・ハーン『』読了。

太田宏人さんが書いたもので触れている「戦後」や「あみだ寺の比丘尼」、それから今年2月に病床を見舞ったときに語っていた「停車場で」が収録されている。

それにもまして感銘を受けたのが「神々の終焉」。金もうけしか頭にない骨董屋の主人に、これから大英博物館に売るというおびただしい数の仏像を見せられて、それらの像が人々にどれだけ崇敬を受けてきたか、その具体的なありさまを想像するところが、小泉八雲自身の怒りとか悲しみといった直接的な心理描写なしで描かれる。

どこかで太田さんは、私の文章の模範は小泉八雲だ、と書いていたが、こういうところがそうなのかもしれない。そして人々の信仰やグリーフ、望郷の念に向きあう態度も。

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