ゴウリ・ヴィシュワナータン『異議申し立てとしての宗教』

(2018-08-02)

ゴウリ・ヴィシュワナータン『異議申し立てとしての宗教』読了。

著者は、佐藤真監督のドキュメンタリー映画『エドワード・サイード OUT OF PLACE』にも登場していたコロンビア大学教授で、この本は日本オリジナル編集の論文集。

アンベードカル、ラマーバーイーの改宗、ブラヴァツキー夫人の神智学の探究などを、世俗的環境の中で、原初的な宗教性に立ち返ることで行為主体性を確保する行為として、彼らに対する非難や抑圧、無視なども含めて描いている。

アンベードカルとガンディーとの対立などは、近年しばしば言われる「社会的排除/包摂」のありようを考える上でも参考になる。

宗教研究と文学研究との架橋という点も興味深い。

タグ: 宗教学, 書評

タグ 宗教学 を含む記事

タグ 書評 を含む記事