第6回「三陸海の盆」

(2016-08-27)

群馬県嬬恋村鎌原観音堂奉仕会・和讃会の「浅間山噴火大和讃」で始まった、第6回「三陸海の盆」。

天明3年の浅間山噴火によって壊滅した宿場町で、唱えられ続けてきた念仏和讃には、災害の克明な記録と生き延びた人々の嘆き、さまよう魂の浄土往生を願う思いがすべて込められていて、冒頭から、この催しの独自の意義がはっきりと伝わるものでした。

14:46に合わせて行われた、行山流水戸辺鹿子躍と舞川鹿子躍の共演による、戸倉地区水戸辺に残る石碑の碑文「奉一切有為法躍供養也」を囲んでの墓踊りも、同様です。

最後に演じられた、本浜七福神舞。後継者不足のため震災の前年に中断を余儀なくされていたそうですが、津波による本浜地区の壊滅と行政区の解散を経て、5地区の協働により今年復活。氏子青年会の後藤伸太郎さんによる解説で、この芸能を支えてきた故人の方々(その中には、工藤祐允・上山八幡宮宮司の名も含まれていました)に言及されたことは、やはりここで演じられることの意義を再確認させられるものでした。

貴重な場に立ち会わせていただいて、ありがとうございました。

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