芸能の力

(2015-12-04)

東京文化財研究所で行われた第10回無形民俗文化財研究協議会で、請戸の田植踊の師匠、佐々木繁子さんと再会。子どもたちが避難先で落ち着いていくなか、田植踊を続けていくことのご苦労を話しておられた。

総合討議でもマイクを向けられそのことをパネリストの方々に問いかけられたが、それに対する狩俣恵一先生(沖縄国際大学)の応答がすばらしいものだった。八重山諸島を明和の大津波が襲った後、山のほうに集落を移して再建しようとしていた人たちのもとに大女が現れ、土木作業を手伝うとともに、歌と踊りで村人たちを励まし、復興が完了するとどこへともなく消えてしまったという伝説があるという。危機的な状況だからこそ、芸能の力で心をひとつにしてがんばるのだ、と、このような伝説を紹介されたのだった。

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